技術書典3という技術系オンリーの同人誌即売会に参加したので,1サークルとしての販売記録を残しておく.
今後,これを見た人が同人誌を作る際の参考になればと思う.
前回のデータ
先に,技術書典2に参加した際のデータを記しておこうと思う.
準備編
ページ数 | 価格 | 印刷部数 | PDF用意 |
---|---|---|---|
54P | 500円 | 100部 | × |
左記3つに関しては,何も経験的知識が無かったため,勘で決めた.
もう少しいろいろ調べてから決めるべきだったと反省している.
結果編
被チェック数 | 販売部数 | 完売時間 |
---|---|---|
118 | 100部(完売) | 13時(開始2時間) |
結果としてこうなった,完売というのはパッと見いい感じに聞こえるが,欲している読者全てに売れなかったという事実も裏にある.
特に,売り切れる時間が早すぎた.イベント後半は「売り切れちゃいました,すみません」とひたすら謝っていた記憶しかない.
今回のデータ
ここからが今回のデータである. 前回のデータと見比べつつ確認してほしい.
頒布物
今回,弊サークル「高尾技研」からは2つの同人誌が頒布された.
後者に関しては友人が執筆したものであり,自分がどうこう言っても仕方ないので,今回は前者「GASでWebAPIを作る本」についての記録を綴っていきたいと思う.
同人誌の概要
ページ数 | 価格 | 印刷部数 | PDF用意 |
---|---|---|---|
54P | 500円 | 100部 | ○ |
凝りにも凝らず,前回と同じぐらいのページ数で同価格による販売を行った.
これに関してだが,「500円なら学生でも買える」という適当な推論と,「1ページ10円なら丁度いい」といった根拠の無い自論からきているものなので,あまり参考にならないと思われる.
印刷部数に関しては「もう少し刷ればいいと思う」と周りからも言われたし、自分もそうしたかった.前回早く売切れてしまった分,もう少し持っていっても問題ないのは明らかであるためだ.
しかしそうはいかない,自分は学生であるのだ.クレジットカードの引き落としに30000円というのはホラーでしかない.泣く泣く,今回も100部にした.
その分,湊川さん*1からのアドバイスで「PDFの電子販売を用意しておくといい」とのアドバイスを受けた.なるほど,その発想は無かった.BoothというサービスにPDF販売ページを作っておいた.
必要経費
サークル参加費 | 印刷費 |
---|---|
7,000円 | 30,300円 |
基本的に,同人誌即売会では「サークル参加費」といったものが必要になる.
運営の肩を持つわけではないが一応説明しておくと,これは(少なくとも技術書典では)運営の儲けのために使用されるわけではない. 施設借用であったり,各種備品に使用される.(聞いた話なので真偽は定かではないが,前回は運営が赤字だったらしい)
印刷会社は「ねこのしっぽ」を選択した.簡単に特徴を挙げる.
- 対応がとても丁寧
- 印刷前に原稿のチェックをしてくれる
- 料金は少し高め
拘りが無いようであれば初心者に一番に勧めておきたい印刷会社である.
今回は,「ねこスパーク」といったプランにて「54ページ」を「300部」刷ったので,印刷費が「30,300円」となった.
印刷のプラン選択や用紙の選択に関しては,長くなってしまうので今回は割愛させていただく.
判断材料
サークル被チェック数 | 販促ページ閲覧ユーザ数 |
---|---|
73 | 272 |
「サークル被チェック数」とは,公式のサークルリストにて,弊サークルをチェックリストに追加したユーザの数である. 「ニコニコ動画」によるところの「マイリスト数」に近いものであるといった考えで構わない.
これが,73であった.告知活動やサークルカット,タイトルのインパクトがこの数字に表れる.前回は118であったため,前回に比べると注目度は落ちているという結果が得られた.
「販促ページ閲覧ユーザ数」というものは,弊サークル独自の販売促進ページ*2を閲覧したユーザの総計をGoogle Analyticsによって取得したものである. この数字は「セッション数」ではないことに注意したい.つまり,日を改めて再び閲覧したユーザがいたとしても2回カウントはされない.
これが,272であった.この数字に関しては前回は集めていない.よって指標がないので高いものであるか低いものであるかといった判断は非常に難しものであった.次回以降,これを比較対象として参考にしていきたい.
販売結果
販売部数(書籍) | 販売部数(PDF) | 書籍完売時間 |
---|---|---|
100部(完売) | 8部 | 15時(開始4時間) |
前回に比べ,完売時間が遅くなるといった結果であった.
これは,悔やまれることではない.買いたい人に対してキチンと行き渡った割合が多くなったと捉えることも可能である.
つまり,「完売時間を終了時間丁度にする」といったことを目標とすることが妥当であると考えるべきである.
あまり自論を展開するつもりはないが,前回より良い結果であると自負している.
収支
サークル参加費 | 印刷費 | 売上(PDF含む) |
---|---|---|
7,000円 | 30,300円 | 54,000円 |
以上を計算すると今回は16,700の黒字となった.
あまり儲かるつもりはないが,掛けた時間や交通費等を考えると,少量は収入を期待したい.
以上を踏まえると,妥当であったと考えられる. あとは,次の引き落としに自分の口座が耐えられるかといった問題のみである.
まとめ
今回は,あまり自論を述べずに淡々と数字を並べていった.
この数字を参考に,次回以降初参加されるサークルや,部数等の検討に苦悶するサークルが助かることを切に願う.
同人誌にアンケートを添付してあるので,それがある程度収集で来た際にまた情報発信していきたい.
宣伝
今回頒布した
はいずれも電子版をBoothにて販売しています.
案内は以下ページにあります.
今回買い損ねた方,イベント後に興味を持っていただいた方,ぜひともご購入ください.